酔狂亭雀庵がこよなく愛する持ちネタ達をご紹介します。
滑稽噺あり、人情噺あり、
上方落語あり、江戸落語あり、
あなたはどれを聴きたいですか?
青菜
季節感溢れる、楽しい噺です。
植木屋さんのおっちょこちょいぶりが笑えます。
ちなみにここで言う青菜って、何の野菜でしょう?!
替り目
一人で酔っ払っている留さんのおかしさ、おかみさんの可愛らしさが何ともいえません。
一転、友達の娘の嫁入りについて語りだすところは涙を誘います。
それにしてもずっと酔っ払いを演じるには、体力が要ります。
池田の猪買い
上方の代表的なネタです。
馴染みのある地名や橋の名前が次々出てきて、浪花っ子にはたまりませんね。
それはないゼイ ふるさと納税
「ふるさと納税をテーマに」というオファーを受けて、雀庵が初めて作った創作落語。
ふるさと納税を始めようとしたが、特産品といえるものが町にはなにもない。
なんとか特産品を作ろうとしたが・・・ ビックリ仰天、奇想天外の連続!
口入屋
枝雀が得意としていた大ネタで、夜這いに行こうとする番頭たちのドタバタぶりが可笑しくてたまりません。
このネタの山場は、女子衆(おなごし)が御寮はんに面接を受ける場面で、ぺらぺらと自分ができることを立て板に
水の如く喋るところです。
くっしゃみ講釈
長々と続く講釈をやりつつ、くしゃみを連発しなければいけないという難易度の非常に高いネタです。
雀庵が口演中に初めて拍手を貰った思い出深いネタです。
米揚げいかき
おっちょこちょいの男が”いかき”(ざる)を売りに行く楽しい噺です。ここでも大阪の地名がたくさん出てきますね。
代書屋
代書屋さんと留さんのトンチンカンなやり取りが、たまらなくおかしいネタです。
ちなみにここの絵がなぜ河童かというと、留さんの本職「がたろ」とは、河童のことだからですよ。
ちしゃ医者
おばあさんが医者とちしゃを聴き間違えるという、いたってシンプルなネタですが、とても面白いです。 それにしても、やぶ医者赤壁周庵先生の呑気振りには、ほっとさせられます。
道具屋
この絵は鯉の滝登りです。ボラがそうめんを食っているのではありません(笑)。
オッチョコチョイの男が夜店出しの道具屋をやり、トンチンカンなやり取りで笑わせます。
今更言うまでもない、上方を代表するとっても楽しい噺です。
胴乱の幸助
喧嘩の仲裁が唯一の趣味だというおやっさんが、浄瑠璃を本当の話と思い込んで京都まで出かけるという話です。前半と後半でがらりとストーリーが変わるという、非常にスケールの大きな噺です。ちなみにこの写真は噺に出てくる住所、「柳の馬場押小路虎石町の西側」で、現在は老舗の蒲鉾屋さんになっています。
不動坊
美人の後家さん・お滝さんが、金貸しの利吉の所へ嫁入りしたのを腹いせに、長屋のやもめ連中が元亭主の不動坊火焔の幽霊を出そうと目論みます。利吉が風呂で一人で盛り上がる場面や、屋根の上のドタバタ振りが可笑しいネタで、古き良き日本の情景が浮かぶいい噺です。
寄合酒
長屋の男連中が酒を飲もうと一人ずつ肴を持ち寄りますが、それぞれがその食材を手にする方法と、
無茶苦茶な調理をしてせっかくの食材を台無しにしてしまうところがとても面白い噺です。
まんじゅうこわい
非常にポピュラーな噺ですが、上方では途中に怪談話が長々と入るバージョンがあり、雀庵はこちらでやらせてもらってます。お客さんが怖さのあまり「きゃっ」と言って飛び上がることもよくあり、演者としてはしてやったりです。
天狗裁き
女房にどんな夢を見たかと聞かれ、答えなかった為にとんでもない目に合う男。
シンプルですが非常によく出来た噺です。
手水廻し
田舎の宿。
客から注文された「ちょうず」を「長い頭」だと勘違い。近くの村から長い頭の男を連れてくるが・・・
犬の目
眼の具合が悪く眼医者に行った男。
医者から目をくりぬいて洗うと言われ・・・
理屈抜きに笑える、実にばかばかしい噺。
井戸の茶碗(江戸ネタ)
真面目すぎる二人の侍に振り回される、これまた正直すぎる屑屋の清兵衛さんの困り果てた様子に、何ともいえない可笑しさが滲みます。「泣き笑いしました」というお客さんも多く、聴き終わった後に清々しさが残る素晴らしい噺です。
小間物屋政談(江戸ネタ)
妻も家も失い奈落の底へ叩き落された主人公、相生屋小四郎が最後に大逆転。ホント、人生どこでどうなるかわからないもんですねえ。あきらめないで生きていきましょう。ちなみにここの絵は、弁慶格子の着物です。 なぜこの絵かは、噺を聴けば分かる。
しじみ売り(江戸ネタ)
鼠小僧次郎吉としじみ売りの少年の心の交流の様子が泣かせます。この噺は何度やっても涙が滲んできて困ります。
本当にいい噺です。
徂徠豆腐(江戸ネタ)
儒学者荻生徂徠が、お金のない時代に毎日おからを届けてくれた豆腐屋さんに、大出世を遂げてからとんでもなく巨大な恩返しをする。受けた恩を忘れないという、心の美しさが顕現された噺です。
質屋暦 (江戸ネタ)
明治5年は旧暦が太陽暦に変更されたため12月2日で終わり、12月3日が明治6年の1月1日となったため町は大騒ぎ。
1月に質流れになる道具箱をめぐり、因業な質屋と主人公とのやりとりがたまらなく可笑しい。
死神 (江戸ネタ)
死神に呪文を教えてもらった源兵衛。
これを唱えると、病人は憑りついていた死神が消えてたちまち元気になるので、源兵衛は医者を開業して大儲け。
ところが・・・コミカルかつ不気味さが漂う死神が大好評、雀庵落語の新境地!
帯九 (江戸ネタ)
現在では立川志の輔師匠しかかけないという超レアなネタ。胸のすくラストに拍手喝采!約1時間の大ネタ。
山崎屋 (江戸ネタ)
吉原に入りびたり金を湯水の如く使う若旦那。
バカ息子に手を焼きながらそれでも可愛くてしょうがない父親と、その間に立って何とか花魁を若旦那の嫁にしようと
策をめぐらす番頭を描いた、1時間を超える大ネタ。
浜野矩随 (江戸ネタ)
亡くなった父親は腰元彫りの名人。しかし息子矩随の腕はまるで駄目。
道具屋が皆そっぽを向く中、若狭屋だけは矩随がどんなにまずい物を持って行っても一分で買っていた。しかしある日、足を一本彫り落とした馬を持って行った時、若狭屋の怒りが爆発。死んでしまえと言われ本当に死のうとするが、母親から最後に形見の観音様を彫ってくれと言われ・・・。
涙なしには聴けないが、最後には大笑いの雀庵ワールド。
動物園
どんな仕事をしても長続きしない男。
動物園で死んだ虎の皮をかぶって本物のトラのふりをする仕事をすることになったが・・・
抱腹絶倒! 子供さんでも楽しめる落語の代表格と言えるでしょう。
紺屋高尾 (江戸ネタ)
吉原で花魁に一目惚れした真面目一筋の染物職人の久蔵。
15両貯めたら花魁に会えると聞いて、三年間必死に働き15両貯める。
職人という身分では会えないと聞き、お大尽の若旦那に成りすまして会いに行くが・・・
涙あり、笑いありの雀庵ワールド。
目薬(江戸ネタ)
女房に目薬を買ってきてもらった男。
つけ方が書いてあるがあいにく字が苦手。
「めじりにつけべし」の「め」を「女」だと勘違いしてしまい・・・
雛鍔(江戸ネタ)
銭を見たことがない、お雛様の刀の鍔かと言ったお屋敷の若様の話を女房にした植木屋の親方。
若様と同い年の息子がその話を覚えていて、お客さんが来た時にわざと、「おとっつぁん、こんなもの拾った
けどこれお雛様の刀の鍔かな」と言ってお客さんを驚かせるが・・・ 8歳の金ちゃんがなんとも賢くて可愛い。